こんにちは。サンハウジング設計部、瀬川です。
先日、小雨が降る中、古民家を改修中の現場に行ってきました。
今回は、梁を新しく掛け替える作業。まずは、大工さんが工場で
『追掛け大栓継ぎ』を製作してくださいました。
大したことないですよ、とおしゃっていましたが、最近では、工場で機械加工されたプレカット材が多く用いられ、このように継ぎ手を手刻みで行うことは少なくなってきています。こういった昔ながらの大工技術を身近で見ることができて、オーナー様と一緒に感動。この後、現場でピタッとはまり、またまた感動。貴重な経験をさせて頂きました。
ちなみに、追掛け大栓継ぎとは?
継ぎ手の一種。継ぎ手とは、材料と材料をつなぎ合わせる部分の加工のことで、柱や梁など力のかかり方や方向などによってさまざまな継ぎ方があります。追掛け大栓継ぎは、梁など大きな曲げの力が掛かる部分に使われる継ぎ手です。
それでは、本題へ。
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Sun Housingの家づくり〈階段編〉
普段何気なく使用している階段。実は階段にもいろいろな種類やデザインが存在します。デザインにこだわることでインテリアの一部としても楽しむことができたり、階段の配置によって家族との距離感や生活動線が変化するため、階段も家づくりにおいてしっかりと考えるべきポイントの1つと言えます。
今回は、階段の種類やデザイン、配置によるメリット、デメリットについてお話ししていきたいと思います。
階段の種類
住宅の階段形状は、5種類に大きく分けられます。
1.直階段
2.かね折れ階段
3.折り返し階段
4.回り階段
5.らせん階段
直階段
上下階を一直線に結ぶ階段を直階段といいます。シンプルな形のため上り下りがしやすく、コストも抑えることができます。一方で、直線であることから、バランスを崩したときは下まで転がり落ちてしまう危険性があります。つかみやすい位置に手すりを設けることで、安心して上り下りができるよう計画することが必要です。
かね折れ階段
上下階をL字につなぐ階段をかね折れ階段といいます。限られた面積でも設置しやすく
曲がり部分に踊り場を設けることで安全性も高くなります。
折り返し階段
折り返し階段は、踊り場を挟んでU字に折り返す階段のこと。
直階段と比べて段差の数が多くなることで、階段の勾配が緩やかになり、比較的楽に上り下りすることができます。
回り階段
かね折れ階段や折り返し階段の踊り場部分に段を設けた階段を回り階段といいます。
折り返し階段と回り階段は、省スペースで、スペースを有効活用できるため採用されるケースが多いです。ただ、踏板の内側の幅が狭くなるため、特に小さなお子さんや高齢者が上り下りする場合は、手すりを追加して安全性を高めることをおすすめします。
らせん階段
らせん状に回りながら上り下りする階段をらせん階段といいます。ヨーロッパでは古くから多用され、美しい曲線のデザインが特徴的です。比較的省スペースで設置することができますが、他の階段と比べて踏面が狭く、コストも高くなります。日本の住宅では、らせん階段を採用されるケースは少ないです。
階段のデザイン
階段のデザインは、意匠性や機能性にも大きく関わる重要な要素のひとつ。
サンハウジングでよく採用される階段デザイン3種類をご紹介します。
1.箱型階段
2.オープン階段
3.ひな壇階段
1.箱型階段
踏板と蹴込板によって、箱を積み重ねたように見える階段を箱型階段といいます。階段下に収納スペースやトイレを配置することができるため、実用性の高い構造です。
*階段下のスペースを有効活用し、お子様のおもちゃスペースに。
2.オープン階段
蹴込板のない階段をオープン階段といいます。スケルトン階段やストリップ階段とも呼ばれています。視線が階段の奥へと抜けるため圧迫感がなく、明るく開放的な空間を演出できます。
*9/13―9/20までOPEN HOUSEを開催するお家の鉄骨階段
オープン階段のため、サッシから差し込む光を遮ることなく、明るく開放的な空間
となり素敵ですね。
3.ひな壇階段
ステップの側面を露出させ、横から見たときにひな壇のように見える階段をひな壇階段といいます。側面の壁をなくすことで、すっきりとした空間を演出できます。
*階段下を見せる収納スペースにしたり、ベンチを設けてみたり。
*ちょっとしたフリースペースになったり。
階段下や階段周辺のスペースをひと工夫することにより、オリジナル階段となり、お部屋のインテリア性もアップします。
階段の配置別メリット・デメリット
暮らし方を左右する階段の配置。階段の配置は主に『ホール』と『リビング』の2つに分けられます。それぞれの特徴と、メリット・デメリットについてお話ししたいと思います。
【ホール階段】
ホール階段とは、玄関ホールや廊下に設置した階段のこと。
パブリック空間とプライベート空間をしっかりと区別することができるため、家族それぞれのプライバシーを重視できます。玄関近くに階段があることで、帰宅してから自分の部屋へとスムーズに行くことができますが、一方で家族が顔を合わせる機会が減ってしまいます。
【リビング階段】
リビング内に設置された階段をリビング階段といいます。
リビングを通らないと2階に上がることができないため、自然と家族が顔を合わせる頻度が高くなり、コミュニケーションの機会を増やすことができます。吹抜と相性が良いため、組み合わせて採用することで、明るく開放的な空間が実現します。上下階にゆるやかなつながりをもたせたことで、家族の気配を感じながら過ごせる反面、音やニオイが広がりやすいというデメリットも。
まとめ
階段の形状やデザインは、空間の印象や間取りに大きく関わってきます。
間取り打ち合わせの前にどのような階段にしたいか、少しイメージしておくとよいでしょう。また、家族との距離感や暮らし方も含めて考慮することも大切です。サンハウジングHPの『施工実例』では、他にもたくさんの階段の実例をご紹介しています。是非家づくりの参考にしてみてくださいね。
→まもなく開催のOPEN HOUSEイベント詳細はこちら
次回更新は広報竹内のコラム9/13頃の更新予定です。